四国遍路12日目、二十七番神峯寺に参拝し、安芸市伊尾木の民宿(素泊まりの宿)へ。
神峯寺への道は「真っ縦まったて」と呼ばれる難所の一つで、標高430mの山にある。参拝して山を下ると、登り口に「よさこい秘話」の案内板があるのに気がついた。
昔流行した曲の中に「土佐の高知のはりまや橋で、坊さんかんざし買うを見た」というよさこい節の一節があって、この解説をしたものだった。不思議な歌詞の一節は、三十一番札所五台山竹林寺の学僧純信と、鋳掛屋の娘お馬が恋仲になって駆け落ちする際、純信がお馬にかんざしを買い求めたという実際の話に基づくという。引き離されたお馬は、そののち神峯寺の登り口にあった旅籠「坂本屋」で奉公したそうだ(案内板より)。
12日目、伊尾木の民宿は素泊まりの宿なのに、建物内での炊事はダメ(!)ということで、やむなく庭に出て調理。この日の夕食は道ばたで採った大根の花入りスパゲッティ。なかなかイケる。
13日目は朝から雨。宿の外に出て濡れながら調理する気にはなれず、朝食抜きで出発。途中パンやジュースで腹をなだめながら歩く、情けない一日となった。その上降り続いた強い雨で、大日寺に到着した時には装備をかなり濡らしていた。
この日泊まった大日寺通夜堂は4m四方ほどの広さで、2辺が1mほどの幅の板床。ありがたいことに湯茶が準備してあり、電気温風機まで置いて下さっていた。これで濡れた衣服・装備を乾かすことが出来たから感謝、感謝です。大日寺の皆様、ありがとうございました。
14日目、昨日の疲れを取ろうとながおか温泉につかり、レストランで豪華昼食。その後二十九番国分寺に参拝し、蒲原の遍路小屋に宿泊。この遍路小屋も隙間だらけの壁だから風は防げない。軒下にテントを設営しての宿泊となった。
15日目、三十番善楽寺・三十一番竹林寺・三十二番禅師峰寺に参拝。浦戸湾を渡って、
三十三番雪渓寺に参拝。雪渓寺通夜堂に宿泊。
16日目、三十四番種間寺・三十五番清滝寺・三十六番青龍寺に参拝し、民宿汐風に宿泊。
民宿汐風の主人には今日の内に青龍寺に参拝しておきなさいと強く勧められた。翌朝宿を発って浦ノ内湾巡航船で横浪まで行けば、青龍寺から57km先の三十七番岩本寺まで2日で行くことが出来るという。確かに横浪まで行ば残り44km。なるほど2日の行程だ。
汐風主人の勧め通り進んで、18日目には岩本寺に到着した。
17日目 大坂遍路道の入口にある大坂休憩所でテント泊。
18日目、岩本寺参拝後、窪川の民宿「村の家」に宿泊(素泊まり)
窪川の街ではあてにしていた食材の購入が出来なかったから、夕食に「何とかのスパゲッティ」を作る事も出来ず、さりとて付近には食事の出来る店も見つからない。夕食に冷えた弁当は絶対にいやだ。
結局、宿の炊事場をお借りして袋麵の夕食をつくることに。女将さんから卵と、庭にあった野菜を頂き、すこし豪華なラーメンになった。