標高592m、比髙240m
主な遺構:曲輪・井戸?
アクセス
世羅町小国から県道45号を三次方面に向かう。津田に入ると県道56号との交差点がある。左折して56号に入れば、すぐ道路脇に「津田明神山県自然環境保全地域」の案内板が現れる。ここを右折して道なりに直進すれば明神山に向かう林道に入る。道が明神山西側に回り込んだあたり、山頂に向かう登山道が分かれる。
城の載る津田明神山は標高592m、円錐形の端正な姿の山だ。周囲には標高350m前後の世羅台地が広がるから、山頂からの眺望は大きく広がる。
山頂部はゆがんだひょうたん形の頂上稜線となっており、城の遺構も三角点のある山頂から北西に向けて緩やかに下る稜線に沿って曲輪が並ぶ。山頂の主郭は丁寧に普請されているが、これ以外の曲輪の削平は甘く、極めて不明瞭なものだ。
世羅町と周辺の市町にかけて広がる世羅台地には、玄武岩鐘(玄武岩ドーム)とよばれる円錐形の火山が多数見られる。このうち山城が築かれているものとして、世羅町内ではこの津田明神山城の他に黒川明神山・高山・早山《はやま》などがある。これらの城は台地の小起伏面上にそびえて視界が大きく広がるから、監視目的、あるいは繋ぎの城的な機能を果たした城が多いと思われる。
津田明神山城には金築勝七郎が拠ったとされるが、詳細は不明。
参考文献
『世羅西町誌』中国観光地誌社 1972年