篠津原館群② 高池・小用池周辺遺跡  広島県庄原市高町 

主な遺構:土塁・空堀

アクセス

 遺跡のある高池・小用池は、雲井城南方の谷間にある。庄原市街南方を走る国道143号を東へ。庄原市宮内町で右折し県道422号中領家庄原線に入る。県道を4kmほど進めば、道脇に「フィッシャーリゾートしょうばら」の看板が見える。館跡は釣り堀となっている小用池の奥にある。

  

  

 篠津原館群の南端に高池・小用池周辺遺跡がある。ここで確認した遺跡は上図A・Bの2カ所。

 現地説明板で「武家屋敷跡」とされるAの遺跡は主郭が東西35m南北30mほどのほぼ方形。両脇に小郭を従えた屋敷跡だ。南から西側にかけて土塁・横堀を巡らすが、東に背負う山側への備えは無い。Bは高と本村を結ぶ道沿いに残る土塁囲みの屋敷跡だ。

 小用池の水は南へ、高池の水は北へ流れているから高池・小用池の間は分水界となっているのだが、一帯は山からの湧き水が多く、Aの屋敷跡を囲む空堀の底には流水が見られるほどだ。湿気の多い土地だから、屋敷地には不適当な土地に思えるのだが。

Aの説明板

参考文献

庄原市文化財保護委員会『山内首藤氏の支城・雲井城について』1978年

『日本城郭大系』13広島・岡山 新人物往来社 1980年